特別企画2




 いま、BtoBマーケティングで注目される「ABM (アカウント ベースド マーケティング)」。これまでのマーケティング活動を変える手法として、MAの効果をより高めるため企業単位のマーケティングアプローチを行う取り組みが増えてきた。
 しかし、ABM実現には大前提となる法人単位のデータマネジメントが欠かせない。今回は、株式会社サンブリッジ 代表取締役社長 小野 裕之 氏と、株式会社リアライズ代表取締役社長 大西 浩史 氏による対談があり、マーケティング活動を支えるデータ活用とデータマネジメントの現実解を聴いた。
(取材・編集:コンテンツワン 金子 清)





サンブリッジ社が考えるデータマネジメントの目的とは



 小野 MAの導入効果を最大化していくためには、まずシステムに直結するプロセスの管理と並行して、データを横串でマネジメントすることが極めて重要だと考えています。(図1)

 我々の提案は、SFAとMAのシステムをつなぎ、またデータを入れる名刺情報の管理プロセスを重ねることで、一連のデータを最新のデータに正規化しつつ、一元管理できる仕組みをご提供するものです。

図1 MA活用時の全体管理イメージ

大西 システムの導入は高い投資です。しかしシステムを入れたからといってビジネスが効率よく回るかと言えば、そうではありません。システムを入れたところからが本当の意味でROIを出して成果を上げていかなければいけない。そのためには、データをいかにリードの状態から商談につなぎ、最終的には受注までもっていけるか、そうした一気通貫なデータを把握していく必要があります。
 当たり前のような事柄ですが、いままで簡単にできることではなかったのも事実です。私たちは、企業の経営者にこのことをしっかりお伝えしていかなければなりませんね。

求められる「正しいデータ」をマネジメントする
~SmartViscaとData-Masterが連携するワケ~



小野 SFA単体でサービスを提供していた時代からMAを導入し連携されたサービスを提供する時代になりました。SFAではある程度受注につながるだろうと見込まれるデータしかシステムに入りません。しかし、MAとつなげることで、マーケティングの仕組みで得た新たな収益となるリードを育成して、新規の商談を創り出すことができます。

営業とマーケティングをつなぐデータ活用とは



小野 ABMを目指すにあたって、データマネジメントがテーマだとしたら、一方に組織の問題が必ずあります。営業とマーケティングの関係がうまくいかないという話をよく耳にしますね。それは、営業とマーケティングの目的の持ち方が異なるからです。マーケティングは数、営業は質です。

 今回の連携を通して、プロセスをまたぐデータ管理が実現できました。マーケティングから営業まで一気通貫なデータの見える化によって、「リード~商談~受注案件化」の流れが見えます。マーケティングがどれだけ売上に貢献し、リードからどれだけの収益をもたらすことができたか、それらをとらえることができます。(図3)



図3 リード~商談~受注までをアカウント単位に見える化する-2


ABMを実現するためのデータマネジメントに必要なコト



大西 昨今、MAを採用する企業様が増えていますが、なかなかMAを導入しても成果が上がらないという声をお聞きします。
 サンブリッジ社の名刺管理サービス「SmartVisca」と、「Data-Master」の連携によって、リードから受注まで一気通貫にデータ管理ができMAの成果も実感できます。ほかに、小野社長から企業様へアドバイスなどございますか。

小野 そうですね。トップ(経営者)の大きなコミットメントがない中、マーケティング主導でMAが導入されてしまうと、マーケティングが自分の業務効率化だけを目的に考えて終わってしまいます。
 実際、日本国内でSFAとMAをつながずに使っている例が非常に多いようです。一連のファイルが途中で途切れてしまえば、データも組織的にも全体最適にはなりません。
 マーケティング活動がどれだけの売上に貢献したのかさえ見えていない企業様は非常に多い。結果的に、MAがメール発射装置みたいに言われてしまうのは、残念なことです。けっしてツールが悪いわけではないのですから。

 さきほど、組織の問題をお話しましたが、これは、マーケティングと営業、またはインサイト営業が一緒になって動ける体制が重要になるということです。また担当者ひとり一人も相互に意識をもつことが欠かせません。MAを導入するということは、そういった組織機能や個々の意識改革もたいへん重要になるということを企業の経営者の皆様に知っていただきたい。
 そのためにも、トップのコミットメントが絶対必要です。逆に、MA導入に際して、トップのコミットメントがあるプロジェクトの事例はみな成功をおさめています。この流れは、ABMを実現していくうえで今後も続くことでしょう。

動画によるインタビュー